起業志望のエンジニアに必要な3つの基本装備と2つのオプション

1) コンピュータサイエンス
2) 英語
3) ファイナンス・アカウンティング

 

3つともない? だったら今はやめとけ。会社は後からでも遅くない。
振らなきゃホームランもない? いやバット持ってないよね。

 

1) コンピュータサイエンス
プログラミング言語覚える前に、計算機とソフトウェアの基本の基本の基本を学べ。「技術の変化は早くて追いつくのが大変」などと言う完璧な嘘に騙されなくて済む。60年何も変化していない。変化しているのは技術でなくノウハウだ。もうじきこの60年をひっくり返す変化がやって来るが、それへの備えにもなる。

 

2) 英語
英語のテクニカルドキュメントとビジネスニュースサイトを流し読み、英文のメールが読み書きできればまずは十分だ。とにかく英語文書に対する苦手意識と拒絶反応だけは絶対に克服しとけ

 

3) ファイナンス・アカウンティング
B/S・P/Lは読めるようになっておけ。自分で作成できる必要はない。一番いいのは、マザーズあたりに上場した売上数十億程度のベンチャーのIR資料を読んで練習すること。おまえの会社が将来目指す決算書のテンプレートがそこにある。大企業の決算書は別世界なのでとりあえず無視しとけ。 借り入れと出資の違いだけは 間違えるな。株価とDCFの概念くらいは理解しておけ。

 

資本政策が後からどんだけ効いてくるかは、いくら本を読んでも実感はわかない。しかしここを誤るとおまえは死ぬ。経営者に直接会って実体験を聞いてこい。

 

ところで「英語が苦手」とかいってくる起業志願者な。何年もの学校生活でこの程度の英文が読めない、メールが書けないというのなら、「長い時間を無駄に過ごしました」と告白しているのと同じだ。その時点で経営者としての能力が疑われるから、口が裂けても黙ってろ。

 

以下はオプション装備だが、導入を強く推奨する。

 

4) 契約の締結方法、見積もり・納品・請求の基本手順
会社勤めの経験がない人間はこの知識が完全にゼロ。騙されるよ?
そのままだと取引先に迷惑なので、頼むから基本の作法だけは覚えてから出てきてくれ。いったい何往復、書類をやり取りさせりゃ気が済むんだ。

 

5)  マーケティング・企業戦略
外国の偉い奴が書いた売れ筋の適当な本を読んどけ。しょせんおまえの会社経営には全く役に立たないが、金を握っている連中と会話するための準備体操と思って諦めろ。

 

追加の プログラミング言語の習得?
いらねぇ そんなものは流行で変わる。時間をかけて習得する時代は終わりだ。1日で覚えてチャチャと書いて3日後に忘れるのが今の作法だ。じきにエンジニアでも新規コード書かなくて良くなる時代が来る。
というか椅子にふんぞり返っている時間があったら客と会話しろ。

 

解決策。
もし3, 5の知識を得たいなら、必要コースだけをピックアップして実践形式のMBAスクールに通うのがコスパが良い。金がないなら、副収入がんばれ。

 

4は適当な知り合いに頼み込んで丁稚奉公やらせてもらえ。実家の稼業の手伝いでも可。ついでに客と会話する際の標準的な言葉使いも勉強してきてくれ。頼む。

 

1は本読め。2はできないと思い込んでるだけで、おまえの過去を振り返れば、もうできるはずだ。