スタートアップの資金調達がなぜ社会的にウェルカムなのか。
それは、なにより彼らの財布の紐がゆるいためだ。
大企業ならとても許されないレベルの納品物が「OK」になる。
受け入れ側に「OK」か「NG」かを判断する知識も経験もない。
これを受注した会社は楽で仕方がない。検収は緩い。どうせものにならない、数年後には存在もしない会社の製品なのだから、責任を取らされることもない。というより委託開発契約書自体が存在しない。
超ウハウハである。
そうやって、おおむね失敗することになる大量の開発資金が、市中に出回わる。これがめぐりめぐって他の企業を潤す。
このように、スタートアップの使命は、革新的なサービスを生む事ではない。投資家から調達した大量の金を、ゆるい基準で、市中へ還元することに存在理由がある。
もしあなたがスタートアップの起業家ならば、周囲の人間は、その金に期待しているのであって、サービスはどうでも良い(そもそも見てもいない)ことに早く気づこう。
だからスタートアップの資金調達は、つねにいつもウェルカムだ。
中にはそこから大きく発展する企業が出て、本物の会社になっていく。それは結果論だ。
しかし、それでは、スタートアップはまるで騙されるがままのようではないか。
そのとおり。いいカモである。
だからこそ、経験値の高いおっさん、おばさんをなるべく早くコアメンバーに加えろ。
それこそが最高の予防策だ。