まずは投資契約書をよく読め。すると文面には「XX年以内の株式公開(IPO)をめざすこと」やら「公開の目処がたたなくなったならば株式の譲渡を禁止しないこと」やら書いてあるかもしれない。もし書いてあったならば、まずは
そうった条項ぜんぶの削除を要求しろ
それがあなたの経営者としての最初の重要な仕事だ。
相手は必ず
曰く「この契約書はテンプレートなので、できればこのままで進めたく・・・」
曰く「契約書を変更すると稟議で時間がかかってしまいます それよりこのまますんなり資金を入手した方が・・・」
正直な相手なら「それはファンドのお金をあずかる者の義務として受け入れられない」といってくる
もしすんなり削除に応じたとしたら、もしくは、そういった条件が入ってない契約書を提示してきたとしたら、そいつは
バカ
信用してはならない。
しかし、そうだからといって、その条項をあたなもすんなり受け入れてはならない。絶対に
削除してくれないなら、出資の話しはなかったことに
と主張してつっぱねろ。
ここに、あなたと出資者の間に、当事者同士の、深刻な利害対立が発生する。この利害は原理的に解消できない。だから、腹を割って、担当者と心ゆくまで議論しろ。
このあと、どのような契約を結ぶかはあなた次第だ。
どちらが正解ということはない。
ただし、こころゆくまで交渉したいのはやまやまだが、近々に資金が必要なので妥協したとしたならば、その時点であなたは初回10点差ビハインドからゲームを始めることになる
機関投資家から出資を受けるということは、数年という時限爆弾のスタートスイッチをいま、押した、ということにほかならない。
そして、以下の絵の一部に、あなたは今、組み込まれた、ということにほかならない。
誤解ないようにいっておくが、あなたは鵜飼ではなく"鵜”だ。
ここから脱出して、鵜飼になれるかどうかは、99.9%の運と0.05%の努力と0.05%の実力。
good luck